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吉岡ひろ子のエッセイ「お元気ですか」

現職女性自衛官の裁判闘争に思う

21歳の現職女性自衛官が国を相手取り裁判にふみきりました。

彼女の家族はお母さん、19歳と8歳の弟の母子家庭です。仕事が忙しいお母さんのかわりに中学2年生から0歳の弟の面倒を見、高校では大好きなバドミントンもあきらめました。高校卒業後は通信大学に行く希望を持ちつつ、阪神大震災の災害派遣活動を聞いて自衛隊への就職を決めました。

就職したら社会とお母さんに恩返しをしたいと思っていた彼女は、発展途上国の子どもを支援するフォスター・プラン活動に参加し、弟さんと同じ八歳のバングラデシュの男の子を支援して4年目になります。

基礎訓練を終え初任地で2年目の昨年9月、基地内で事件は起きました。彼女の被害は暴行、強制わいせつ行為です。さらに暴行を訴えてからの上司による嫌がらせや、隊内の忘・新年会、歓送迎会、通信制大学のスクーリングなどへの参加の不許可、執拗な退職強要――。「密室」といえる山奥の基地内に勤務し、生活しながらの裁判闘争を、今日も続けています。

6月11日の初公判で彼女は「自衛官にも裁判を起こす権利がある。自衛官にも人権はあります」と、敢然と陳述しました。

おりしも自衛隊による国民監視活動が内部告発によって暴かれた昨今、国民の血で染められた「美しい国」が、ありありと浮かび上がってきます。

(07年06月12日記)

「清田区新聞」07年06月17日付より