Since 2007/03/08
娘が結婚しました。
生まれたときから手の掛からない子でした。
4歳くらいだったでしょうか、あるとき「○○ちゃん産んで良かった?」と問われ、ドキッとした記憶がいまも生々しくよみがえってきます。
ほかの子に手が掛かり、知らず知らず娘に手抜きをしていたのだと、気づかされました。
朝は、毎日「早く早く」とせき立てられ、学校では、学級の昼の掃除が始まってもまだ給食が終わらないこともあったりとゆったりペースの毎日。
小学4年の学年ごとの持久走大会で、それまで後ろから数えた方が早かったあの子が、ゴールのあるグラウンドに早々と10番目で戻ってきたのです。
先日娘の写真を探していたら、そのときのメダルがでてきました。
あのときの娘の頑張りに目頭が熱くなった日のことがついこの間のようにも思われます。
新郎新婦の生い立ちの写真などが紹介されたあと、「結婚しても私はお父さんとお母さんの娘に変わりはありません。今まで好きなようにさせてくれてありがとう」などと言われ、初めての留め袖姿の私もモーニング姿の夫もついほろりとさせられたのはいうまでもありません。
しあわせいっぱいのふたりの顔を見ながら、「○○ちゃん産んで良かった?」と私を見上げた幼い娘の顔がまた目に浮かびました。
(10月21日記)
「清田区新聞」09年10月25日付より