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日本共産党
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吉岡ひろ子のエッセイ「お元気ですか」

区画整理事業の尻ぬぐい

「市営住宅の抽選に、何度申し込んでも入れない。市営住宅を建設してほしい」

この切実な声に対して、札幌市は財政難を理由になかなか耳を傾けてくれません。

ところが、6月に開いた市議会で、今年度補正予算に、3棟120戸を建設する予算が計上されました。

本来なら喜ぶべきところなのですが――。

実はこの事業には大きなからくりがあるのです。

事業名は「子育て世代に特化した市営住宅の整備」で、場所は東雁来第2土地区画整理事業用地内です。

この市営住宅に入れるのは、子どもが小学校卒業までと、期限が制限されています。

ここまで聞いたら、「えっ、小学校を卒業したら引っ越さなくちゃならないの?! 困るでしょう!」と誰だって思います。

子どもの成長を分断し、わざわざ混乱を招くようなことをなぜあえてしなければならないのでしょうか。

子どもの権利条例をつくった札幌市が、子どもの不利益になることが明らかなこんな施策を進めるのは、ミステリーとしか思えません。

しかしこれには、姑息な札幌市の思惑がありました。

東雁来土地区画整理事業がうまくいかず、大量に売れ残っている住宅用地を、市営住宅を出なければならない方たちに買ってもらおうというのが見え見えなのです。

区画整理事業の尻ぬぐいで、大事な子どもたちや家族を翻弄するこの事業は、党市議団が反対しましたが、6月30日の本会議で決まってしまいました。

(7月6日記)

「清田区新聞」11年07月10日付より