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台風12号がもたらした河川の氾濫や土砂崩れによる被害に胸が痛みます。
死者不明者、合わせると百人を越える被害の大きさに、自然と人間の営みを改めて考えさせられています。
山を滑り落ちる土砂がなだれ込み、川をせき止める。せき止められた河水は溢れ、行き場を求めて民家を襲う。東日本大震災の津波を思い起こさせるような映像でした。
6日9時15分現在の、札幌市危機管理室情報では、市内で、床下浸水7件、道路冠水17件など38件、清田区では2件の被害がありました。
清田地区では、民家で雨のために、490リットルホームタンクが転倒し、灯油が流出。有明の上三滝橋では、路肩からの水で冠水したという被害でした。
夕方、清田区後援会長のTさんと民家も会社もない有明の現場に行きましたが、すでに水は引いたのか異常は見つけられませんでした。
大震災と大型台風と立て続けの自然災害ですが、いつも予想した規模に収まる保障はありません。
そのことを「異常」とみるのではなく、災害による被害を少しでも少なくする対策をとることが政治の責任ではないでしょうか。
土砂崩れの映像を見て、林業の衰退による山林の荒廃が災いしているのではないだろうか――という思いがよぎりました。
全国のダムの3倍から4倍の貯水能力があると言われている水田も減り、1970年代と比べると、農林漁業の就業人口などは2分の1から3分の1に減っています。
災害に強い国づくりをするためにも、一次産業を復興させることが今、求められているのではないでしょうか。
農林漁業に大打撃を与えるTPPを受け入れるなど、とんでもありません。
(9月7日記)
「清田区新聞」11年09月11日付より