Since 2007/03/08
札幌市は4月からの10%もの保育料の値上げと、児童会館での児童クラブの延長保育を9月から有料化する計画を示しています。
関係する保護者や労働者が札幌市と交渉し撤回を求めました。
13日、保育料引き上げ、施設基準緩和の撤回を求め、札幌保育連絡会・保育労組と札幌市の交渉が行われ、保護者・保育士など120人が参加しました。
10%もの保育料引き上げ計画には怒りの声があがりました。「10%値上げとなると、何のために働いているのかと思う。子育て支援という響きは素晴らしいが、実態は支援できていない」。延長保育AB階層の徴収に対し、「生活保護世帯から取るのはおかしい。低所得者に配慮するというがどこが配慮なのか」などの声が相次ぎました。
保育園の設置・運営基準で札幌市は条例を変え、2歳未満児の面積基準を5平方メートルから3.3平方メートルに緩和しました。市は国の基準の2倍だと言いますが、今後新設される保育園では3.3平方メートルを基準にした建設が可能になります。
木下康典保育連会長は大きな紙で実際の広さ示し、いかに狭いかを指摘しました。「0歳児の発達にはハイハイが大事。子どもたちからスペースを奪うのはやめて」という声があがりました。
札幌市は給食の外部搬入を認めていませんが、栄養士がいる園には外部委託を認めています。現在は直接雇用職員の調理による給食が一般的ですが、今後は派遣職員による調理という形態が増えるおそれがあります。栄養士からは「保育園では全ての職員で子どもを支えている」と外部委託に反対する声が出されました。
16日、児童会館の児童クラブの9月からの延長保育有料化について建交労学童保育支部、札幌保育連絡会、保育労組などが札幌市と交渉をしました。
参加者は、働く世代の収入減少、生活の厳しさが増している実態を示し、有料化の撤回・見直しを求めましたが、市は「議会でも有料化実施で検討してもらう」と、撤回の考えはないことを示しました。
有料化によるさまざまな矛盾点、疑問点もたくさん出されましたが、市の説明はあいまいなままで、結局「お金を払っていない子ははいれない」ということを子どもに説明するしかないことがはっきりしました。
なぜ1カ月2000円の「定額」なのかについても「定額制でお願いしたい」というばかりで、延長保育に必要な人件費は利用料徴収でまかなうという制度設計の問題点が浮き彫りになりました。
有料化は子どもの間に差別をもたらし、子どもと現場に混乱を招きかねません。
北海道新幹線札幌延伸(新函館―札幌221キロメートル)着工について政府・与党が合意。工期24年、1兆6700億円もの巨額の建設費の道民負担、並行在来線問題、トンネル工事に伴う環境問題などを山積したまま巨大プロジェクトが走り出そうとしています。
日本共産党北海道委員会は8日、北海道新幹線の札幌延伸計画を抜本的に見直すよう求める「提言」を発表しました。畠山和也・道政策委員長が同日、記者会見を行いました。
会見で畠山氏は、整備新幹線着工と引き換えに並行在来線をJRから経営分離することは「自公政権時代の政府・与党合意でしかない」と指摘。建設財源に充てるとされている、JRが国に支払う貸付料の一部を活用すれば、並行在来線の赤字補てんは可能だとして「並行在来線は存続し、国とJRが責任を持って運行すべき」と強調しました。
さらに、道には5500億円の負担が生じるほか、駅舎の建設費などは沿線自治体がまかなうことになることから、建設財源は「自治体に過大な負担を押し付けるべきではない」とし、「国とJRの責任で再検討し、道民の前に明らかにすべきだ」と述べました。
そして、札幌延伸を一方的に強行することなく道民的な議論を呼びかけました。
保育所が不足し、申込をしながら入所を待つ子どもが札幌市で3112人にのぼることがわかりました(1月1日現在)。
厚生省への報告は2099人となっていますが、1カ所のみの希望で申し込んでいる1013件は含まれていません。
清田区でも両方合わせて待機児童が200件となっており、「入れたくても入れない」状況が続いています。
保育料10%の値上げや児童クラブの延長利用料有料化など、子育て世代の家計を直撃する負担増も計画されています。子育て世代に負担を強いるのではなく、子育て支援を充実させることこそが求められています。
年度 | 2010年度 | 2011年度 | ||
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1日現在 | 4月 | 1月(11年) | 4月 | 1月(12年) |
計 | 840(450) | 1767(887) | 865(474) | 2099(1013) |
中央区 | 106(35) | 103(52) | 81(23) | 159(75) |
北区 | 116(82) | 255(171) | 137(99) | 393(227) |
東区 | 46(41) | 207(94) | 108(49) | 313(117) |
白石区 | 140(60) | 243(106) | 90(49) | 286(121) |
厚別区 | 75(22) | 131(30) | 81(26) | 139(51) |
豊平区 | 108(58) | 190(111) | 78(66) | 206(132) |
清田区 | 81(25) | 158(43) | 75(32) | 151(49) |
南区 | 25(24) | 70(62) | 31(19) | 86(62) |
西区 | 102(74) | 283(135) | 138(67) | 270(101) |
手稲区 | 40(29) | 127(83) | 46(43) | 96(78) |
※待機者実数は( )内の数字を足した数になります。
高橋はるみ北海道知事は、消費税が10%に増税されると1兆1570億円もの道民負担になることを明らかにしました。12日の道議会第1回定例会本会議で、日本共産党の真下紀子道議の質問に答えたものです。
道税収入約4900億円の2倍を超える莫大な消費税が道民にかぶさることとなり、地域経済に与える影響は壊滅的なものとなることが知事答弁でも明確になりました。
先日、演出家の金田一仁志さん率いる市民ミュージカルに合唱と少しの演技で出演させてもらった。テーマは「しあわせってなあに?」。5歳から70代までの総勢70人の舞台▼「わからないことがあったらすぐ聞く」「動きづらい所は毎回直していく」。小学校1年生位の女の子が「ハーイ」と手をあげて自分の意見を言う。それに回りの子供、青年、大人たちがやさしいまなざしで応えている▼ユニークな良い声の主役の高校生は、「僕はまだまだ課題がっぱい。たくさんダメ出しされているし」ととても控えめ。歌って踊って演技して、満員のお客様に充分「しあわせ」伝わったよ▼舞台裏はそれぞれの出演者の自分磨きの人生の学校であった。(規)
「清田区新聞」12年03月25日付より